私のこれらの言葉を聞いて、それを行う者はみな、
岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができます。
それを行わない者はみな、
砂の上に自分の家を建てた愚かな人に比べることができます。
新改訳聖書 マタイの福音書 7章24〜27節
07/05/07
「いいのかしら?あの軍人さん。かなり怒ってらっしゃったみたいですわよ?」
言葉とは裏腹に、微塵も心配していない様子の女。
むしろ愉しんでいるような雰囲気さえ醸し出していた
砂上の楼閣
屈辱に身を震わせながらも敬礼を残して去った愚直な部下の顔
震える拳を握り締めスゴスゴと去っていった後姿
つい先ほど目の前で展開された滑稽劇。
全く・・・・・
思い出しただけで笑いが止まらない。
笑みを頬に貼り付けたまま
自分の傍らで妖絶に微笑む美姫のしなやかな身を己が腕の中に引き寄せた。
嬌声をあげながら、抗うことなくしなやかなその身を預けて来る女。
上目でこちらを眺めるその瞳に悪戯な光が宿っていた。
「何の問題もない。ヤツは所詮は我らの犬だ。
腕っ節ばかりで脳みその空っぽな輩が何を偉そうにほざくか。
あれらは何も分かっていない」
「まあ、酷いこと仰るのね。貴方ってそんな方だったのね」
全く怖いこと・・・。
そう呟きながら、スルリとワシの腕の中から抜け出し、
クスクスと笑いながら
卓上の酒瓶を掴むと琥珀色の液体をグラスへと注ぐ
「何が酷いものか。ワシのような優しい上司がおるか。
やつらの給料では10年かかっても味わえんような高級酒を
惜しむことなくくれてやったのだからな」
目の前に差し出されたグラスを受け取り、グラスを軽く揺らす
カラン・・・
氷が揺れる心地よい音が広い部屋に響き渡った
「頭の上から、でしょ?やっぱり酷い方だわ」
「かけたのはお前だぞ?」
丁度いい濃さに薄められたウイスキーを一気に喉に注ぎ込むと
空になったグラスを女の手が取り上げ、
すぐさま次なる酒が目の前に差し出された
「あら。酷いわ。私たちは貴方の命令に従っただけなのに・・・」
すねたように、しかしどこか媚びるような視線を向ける女
女の長い指がワシの顔を、頬から首にツッと触れる。
まるで誘うかのように。
「今に寝首をかかれたりして・・・」
悪戯っぽく微笑む女の言葉を鼻先で笑い
「戯言を吐き出すような口には仕置きが必要だな」
細い手首を捕らえ、腰を一気に引き寄せ抱きしめると
その唇にグラスの中身を口移しに注ぎ込んだ
「はぁ・・・・・・・」
肢体を揺らし全身を震わす女の姿に、
酒に濡れた艶かしい唇に
劣情を催し
一気に寝台に押し倒す。
広く開いたドレスの胸元。
その隙間から手を差し入れ、柔らかい乳房の感触を愉しんだ
「あ・・・・」
女の素直な反応に雄としての昂ぶりを感じる
「問題はない」
衣服を乱し、
形ばかりの抵抗を抑え込み、
一時も愛撫の手を止めることはしない
徐々に熱を帯びていく女の肌を舌で味わいつつ言葉を続ける
「どれ程やつらが吼えようとも、所詮は烏合の衆。何も出来はしない。」
「はあ!!・・・あっ!!」
「例え戦争が起こったとしても、この核シェルターにいればワシらは安全だ。
死ぬのは奴らや貧民どもだけだ・・・。金の無いやつが死ぬ」
「はあっ!あ、あん!」
「所詮はこの世は金だ。金と権力。それを有する者が常に勝者なのだ・・・」
「ぅあ・・・。はっ・・・はぁ・・・」
「走狗を一匹や二匹、失ったところで何の問題は無い。
また新しい犬を雇えばよいだけのこと。金ならば腐るほどある!
所詮は金が全てを支配するのだ!」
「ああああ〜〜〜」
「金が!権力が!!それが即ち『力』よ〜〜〜!!!!!
愚か者は幾らでもほざくが良いわ〜〜〜!!最期の時迄な!!!
フハハハ
フハハハハハハ!!
ハハハハハハハハハハハハハハハハハ〜〜〜!!!!!!!!」
よがる女の腰を強く引き寄せると
深く、深く突き
一気に精を放った