who would have thought the old man to have so much blood in him?
Macbeth
by W. Shakespeare
リュウケン。わが養父、我が師・・・・・・。
過酷な修行中。
憎まなかった訳ではない
殺してやりたいと思ったこともある。
傷の痛みで眠ることさえ叶わなかったあの修行の日々
鍛錬で息も絶え絶えになった兄を、泣きながら必死で看病した夜
「使い物にならん」その一言で弟弟子をあっさりと切り捨たあの時
「絶対に殺してやる!!いつか、必ず!!!」
そう誓ったこともあった・・・・。
しかし・・・。
不思議なことにあれほど感じていた
怒りも、憎しみも
今は無く。
そして、
哀しみさえ残ってなかった。
もう・・・
元には・・・。
以前には・・・・。
昔には・・・・・・・・・。
戻れない・・・。
戻れぬならば、
なおせぬならば、
もう
もう
二度と
振り返りはしない。
決意は定まった。
ラオウを、わが兄を止める!!!
私の手で。
父よ・・・。
貴方の敵を討つなどというつもりは毛頭ない
私はただ
あの幼き日の兄との約束
それを果たすために
修羅の道を歩みましょう。
もう元には戻れないのだから。
この道を。
後ろを振り返ることなく。進みましょう。
血の繋がりも無い養父の遺体に軽く一礼すると
己が定められた道へと歩き出した。
決して振り返ることなく。