12月31日の光景  ケンシロウ&ユリア


「ユリア、神棚の掃除は終わったぞ」
 (はたき持ちながらケンシロウ登場)
「まあ、そうですの。次はトイレの掃除ですわね」
 (優雅に紅茶をすすりつつ、にっこりと)



「ユリア、トイレ掃除も終了だ」
 (サンポー●片手にケンシロウ)
「そうしましたら部屋の片付けですわ」
 (慈母の微笑をたたえてユリア回答)



「遂に終わった。床も窓もピッカピカだ」
 (頭にタオル巻きつけてケンシロウ)
「あら、では次はおせちの準備ですわね」
 (ユリア、テレビ見ながら)



「おせちもできたぞ。」
 (はぁ、疲れたーと腰を叩きながら)
「おもちはまだなんではなくて?」
 (こたつでみかんを食しつつユリアが微笑む)



「これでもう完璧だろう!!」
 (燃え尽きた様子のケンシロウ)
「あら、ケン。これはサ●ウの切り餅ではありませんか。
わたくし、お正月は越後製●のお餅ときめてますの。」
 (にっこり)



「こ、これで良いだろうか」
 (ぜーぜーぜー。スーパーの袋を握り締めて中身を見せる)
「ああ、越●製菓。これで結構ですわ。では二人でお餅を飾りましょう」
 (にっこり)



「やれやれ、ようやく終わったか」
 (ふうっと、息を吐く)
「あら、ケン。これは何ですか?」
 (一オクターブ低い声でユリアが問いかける)
「何って。みかんだが・・・」
 (びくびく)
「・・・。ケン、お餅の上に飾るのはミカンではなくて橙ですわ」
 (冷たい目)
「そ、そうなのか...?」
 (世紀末救世主、ビックリ)
「代々(だいだい)家が続くようにと、橙を置くのです。常識ですわ」
 (白い目でケンシロウを睨むユリア)
「どっちも柑橘系。変わらないんじゃあ・・・・・・・」
 (小声でポツリと)
「なにぐずぐずしてるんですの?
買いに行ってください。すぐに。」
 (にっこり)


「はい・・・・・」




女王様と下僕風に。


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